【降圧薬】市場は5500億円 ジェネリックのシェアは1.6%
しかし降圧剤でこの目標を達成するのは、かなり厳しそうです。ジェネリックの中で最も多く使われている「シルニジピン錠10ミリグラム(沢井製薬)」ですら、1億錠に達しません(9700万錠)。全体(61億2000万錠)のわずか1・6%です。金額的にもジェネリックが占める割合は少なく、総額370億円。市場占有率は6・7%にとどまっています。
降圧剤はよほどオイシイ商売なのでしょう。国内大手3社(武田・アステラス・第一三共)とその関連会社が上位をガッチリと独占しています。またジェネリックに付け入るすきを与えないように、各社とも新薬の開発に余念がありません。従来品よりも降圧効果が高いクスリを投入できれば、安いジェネリックよりも優位に立てるからです。
臨床試験データの改ざんで大騒動を起こしたディオバンは、その後も使われ続けています。10位に80ミリグラム錠がランクイン、31位にも40ミリグラム錠が入っていて、合わせて197億円を売り上げています。とはいえ事件前の2009年度には1400億円といわれていましたから、往年の面影はありません。