血糖値の調整役 膵臓からはインスリン以外の2種類も分泌

公開日: 更新日:

 ホルモンのことはよく知らなくても、「インスリン」の名称は聞いたことがあるだろう。膵臓(すいぞう)から分泌され、その量が減ったり、働きが弱まったりする(インスリン抵抗性)と、糖尿病を引き起こす。

 発見されているホルモンの半数以上は、アミノ酸が連なった構造の「ペプチドホルモン」に分類されるが、インスリンはその代表格のひとつだ。

 東京都立多摩総合医療センター内分泌代謝内科の辻野元祥部長が言う。

「ご存じのようにインスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンです。食物が分解されて血液中に増加したブドウ糖を全身の臓器細胞に取り込んだり、余ったブドウ糖を肝臓や脂肪細胞にグリコーゲンや脂肪としてため込んだりする働きがあり、結果として血糖値が下がるのです」

 膵臓には「ランゲルハンス島」と呼ばれる部分があり、そこに集まる3種類の内分泌細胞がそれぞれ異なるホルモンを分泌する。

 α細胞から出る「グルカゴン」は、血糖値が下がったときに肝臓のグリコーゲンを分解して、血糖値を上昇させる。もっとも多いβ細胞から出るのが「インスリン」。そして、この2つのホルモンの放出を抑制するのがδ(デルタ)細胞から出る「ソマトスタチン」だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に