急性心筋梗塞や脳梗塞の死亡数が男性より少ないのはなぜだ
高脂血症を放っておくと、次第に血管の内側にコレステロールや脂肪がこびりついて、動脈硬化が進むといわれています。それがさらに進むと、血管が詰まりやすくなるため、急性心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。
急性心筋梗塞の患者は、中高年男性が8000人もいるのに対して、女性はわずか1000人にとどまっています。死亡数でも3684人対660人と、女性のほうが圧倒的に有利な数字が出ています。また脳梗塞に関しては、中高年男性の患者数が約6万4000人に対し、女性は3万4000人。死亡数では男性684人対女性227人となっています。
つまり脂質異常症がもたらす怖い病気については、かなり大きな男女差がついてしまっているのです。「女性のほうが脂質異常症を放置せず、真面目に治療を受けているからだ」と結論づけるのは短絡的に過ぎますが、われわれ男性も少し見習ってみるほうがいいのかもしれません。