関節が弱点…リウマチは男性の3.3倍 変形性関節症は2.7倍
中高年女性はコラーゲンが大好き。化粧品もサプリメントも「コラーゲン入り」とうたうだけで売り上げがアップするとか。外食産業も放ってはおかず、コラーゲンたっぷり鍋(ただの鶏鍋ですが……)などを盛んに売り出しています。
コラーゲンは、皮膚や骨の主成分。靱帯(骨と骨をつなぐ結合組織)や腱(筋肉と骨をつなぐ結合組織)なども、これでできています。とはいえ、タンパク質の一種ですから、食べれば胃で消化され、アミノ酸に分解されます。また、肌に塗ったからといって、肌細胞が吸収できるわけでもありません。
それよりもコラーゲンは、漢字で書くと「膠」だという点にもっと注目してもいいでしょう。膠が自分の免疫に攻撃されて炎症を起こすのが「膠原病」だからです。
膠原病は症状などによって、さらにいくつかの病気に細分されています。最も有名なのが「関節リウマチ」。とりわけ中高年(40~64歳)に多いことが知られています。
中高年女性の患者数は、全国で約9万3000人(男性の3.3倍)。自己免疫が手足の指の関節に入り込み、コラーゲンを豊富に含む軟骨や結合組織を攻撃するのです。炎症が生じ、関節が次第に破壊され、変形していきます。激しい痛みや発熱なども伴います。