三遊亭小円朝さん49歳で…働き盛りが肺炎で命を落とす持病
寒さが厳しさを増し、インフルエンザが流行している。厚労省の発表によると、全国の推計患者数は約6万人。例年、1月下旬ごろにピークを迎え、シーズン全体では1000万人前後を苦しめるといわれる。
インフルとの兼ね合いで注意したいのが、肺炎だ。落語家の三遊亭小円朝さんは今月15日、49歳の若さで肺炎で急逝。今年1月、肺炎で命を落とした落語家の柳家小蝠さんは、さらに7歳下の42歳だった。肺炎で命を奪われないためには、どうすればいいか。東京医大名誉教授の加藤治文氏に聞いた。
「持病があって免疫力が下がっている人は、若くても肺炎になりやすい。よく知られた病気だと、糖尿病とがんです。糖尿病で血糖状態が悪いと、軽い風邪やちょっとしたすり傷が治りにくくなります。靴ずれ程度の傷が化膿し、壊疽を起こすこともあるほどです。がんも同じ。病気そのものの影響や抗がん剤治療などで免疫力が低下すると、感染症を悪化させやすい。それで、インフルエンザや風邪に感染すると、2次的に肺炎を起こし、最悪の場合、命を落とすことがあるのです」
2人とも肺炎になる前にインフルに感染している。小円朝さんは入退院を繰り返す生活が数年続いた上、先月末にインフルによる肺炎を併発したという。小蝠さんは1月7日の高座をインフルで降板。自宅療養していたというが、2日後に意識が混濁し、救急搬送。それから3日後の12日に帰らぬ人に。降板からわずか5日で急逝した噺家は糖尿病を患っていたそうだ。