著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

禁煙成功者の8割がその後も電子たばこを…英国で論文が

公開日: 更新日:

 たばこは健康に悪い習慣ですが、長年の喫煙者にとって、禁煙はそうたやすいことではありません。最近節煙や「禁煙」のために使用されることが多いのが、「電子たばこ」や「非燃焼・加熱式たばこ」といったたばこの代用品です。

 非燃焼・加熱式たばこというのは、タバコの葉を燃やす代わりに加熱して吸引するものですから、軽減はされているものの、たばこと同じように害があります。

 その一方で電子たばこは、たばこに似たにおいのある液体を、専用の器具で蒸気にして吸引するものですから、たばことは基本的に別物です。ただ、吸引する液体の安全性が、まだ確実とは言えないことと、その後の喫煙の習慣につながる可能性もあるので、その使用にはいろいろな議論があります。

 それでは、禁煙の補助として、電子たばこを使用することには効果があるのでしょうか? 今年の「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」という一流の医学誌に、それについての論文が掲載されました。

 イギリスで禁煙を希望する喫煙者に、ニコチンのパッチやガムと、電子たばこのどちらが効果的かを比較したところ、ニコチン製剤よりも電子たばこの方が、禁煙の成功率は高かったのです。

 ただ、禁煙に成功した人の8割は、その後も電子たばこを吸う習慣はやめていませんでした。電子たばこには習慣性があるので、まだその禁煙目的の使用は検討の必要があるようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末