医師や看護師より機械が正確 血圧は自分で測った方がいい?
病院や健康診断で、医師や看護師に血圧を測定してもらうと、自分で測っている時は高くないのに、高血圧の数値になってしまう、という経験をお持ちの方も多いと思います。
このように病院でだけ高くなる血圧を「白衣高血圧」と呼ぶことがあります。医師や看護師に測られるという緊張が、普段より血圧を上げてしまう結果になるようです。
こうした現象があるので、最近では自動血圧計により自宅で測定する血圧を、高血圧の診断や血圧コントロールの指標として、重視するようになっています。自動血圧計も進歩していて、今は大きな病院でも、人間が血圧を測るのではなく、機械で出た数値を記録する、ということが多くなっているようです。
それでは、最新の自動血圧計と人間では、どちらが正確に血圧を測定しているのでしょうか? 今年の米国医師会の内科雑誌に、医師や看護師が聴診器を使って測定する血圧と、最新の自動血圧計を用いて自分で測定する血圧とを、比較した論文が掲載されています。
それによると、最も正確とされる24時間の血圧測定の値に近かったのは、医師や看護師による測定より、最新の自動血圧計による値の方でした。
他の分野と同じように、医療の分野においても、機械の方が人間を上回る時代になってしまったのかも知れません。