著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

医師や看護師より機械が正確 血圧は自分で測った方がいい?

公開日: 更新日:

 病院や健康診断で、医師や看護師に血圧を測定してもらうと、自分で測っている時は高くないのに、高血圧の数値になってしまう、という経験をお持ちの方も多いと思います。

 このように病院でだけ高くなる血圧を「白衣高血圧」と呼ぶことがあります。医師や看護師に測られるという緊張が、普段より血圧を上げてしまう結果になるようです。

 こうした現象があるので、最近では自動血圧計により自宅で測定する血圧を、高血圧の診断や血圧コントロールの指標として、重視するようになっています。自動血圧計も進歩していて、今は大きな病院でも、人間が血圧を測るのではなく、機械で出た数値を記録する、ということが多くなっているようです。

 それでは、最新の自動血圧計と人間では、どちらが正確に血圧を測定しているのでしょうか? 今年の米国医師会の内科雑誌に、医師や看護師が聴診器を使って測定する血圧と、最新の自動血圧計を用いて自分で測定する血圧とを、比較した論文が掲載されています。

 それによると、最も正確とされる24時間の血圧測定の値に近かったのは、医師や看護師による測定より、最新の自動血圧計による値の方でした。

 他の分野と同じように、医療の分野においても、機械の方が人間を上回る時代になってしまったのかも知れません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ