認知症予防や進行抑制にも期待「毛細血管」こう若返らせる

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 2014年、世界的に権威のある医学雑誌「ネイチャー」に掲載された。

「骨の先端部にある海綿骨は関節のクッションとなる部分で、この周囲に毛細血管が大量に存在していることが明らかになりました。そしてこれらの毛細血管が劣化して、不安定な状態になると、栄養や酸素が行き渡らず、新陳代謝が行われなくなる。健康な毛細血管では、その血管内皮細胞から生理活性物質が分泌され、骨芽細胞が新しい骨をつくりますが、それも行われなくなり、骨粗しょう症を発症するのです」

認知症

 認知症で最多を占めるアルツハイマー病は、脳にアミロイドβというタンパク質が蓄積することが引き金だが、毛細血管も関係していることが明らかだ。

「必要な物質を血液中から選んで脳へ供給し、また脳内の不要な物質を血液中に排出する関門である血液脳関門は、毛細血管で形成されています。これらの毛細血管の血管内皮細胞の機能が低下し、血液成分が漏れ出るようになると、アミロイドβの排出が滞り、脳内に蓄積するのです」

 欧米の認知症治療の研究家は、毛細血管にフォーカスした薬の開発に携わっている。アミロイドβの蓄積が始まってからアルツハイマー病を発症するまで10年ほど。

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