子宮体がん手術 ロボットor腹腔鏡でメリット大はどっち?
「切開する穴の大きさも変わりませんし、出血量、合併症、入院日数もどちらも同じくらいです。腹腔鏡手術よりもロボット手術が優れている点は、ひとつはモニターの違いです」
腹腔鏡手術は2次元モニターであり、ロボット手術は3次元モニター。後者の方が見え方がクリアなので、安全に手術が行われる。また、腹腔鏡手術の鉗子は先端が固定されており、細かな手術に高度な技術が必要だが、ロボット手術では鉗子の先端が人間の手の可動域以上に動く。近藤医長の経験からは、腹腔鏡手術の修練に要する半分くらいの期間で、ロボット手術を一人前にこなせるようになるという。
■術者の負担減が患者のメリットにつながる
しかし何よりロボット手術にメリットがあると指摘するのは、術者の負担の軽減だ。
「子宮体がんの手術は腹腔鏡、ロボットともに3~4時間かかります。腹腔鏡は立ちっぱなしで、ロボットは座って行える。術者の負担が軽減するということは、それだけ手術に集中しベストの力を発揮できる。結果的に患者さんのメリットになると考えています」