「気・血・水」どれが不足しているかを把握して漢方を選ぶ
漢方には自分に合う・合わないがあります。「よく効くと評判だから……」といった情報をうのみにして選ぶのではなく、自分に合ったものを見極めて買わないと、せっかく買って飲んでも効かないかもしれません。
自分に合う漢方を見つけるには尺度が重要です。漢方には「証」という物差しがあり、前回は体質を測る尺度の「虚・実」について解説しました。
今回は「症状(体や臓器の状態)を知る」ための尺度である「気・血・水」について説明します。
「気」は元気の源となる生命エネルギー、「血」は血液、「水」は体液(リンパなど)を表していて、これらが循環することで健康が維持されていると考えられています。つまり、「気・血・水」がなくなるか、停滞すると病気になるということです。
たとえば、体がだるい、風邪をひきやすいといった気が不足した症状は「気虚」と呼ばれます。冷え性、肩こりなどの症状は血が停滞した状態として「淤血」、むくむなどの症状は水の停滞症状と考えられ「水毒」や「水滞」と呼びます。