【歯周病】中高年は唾液量が減っても気づかずに進行させる
いまの時季、熱中症はもちろんだが歯周病にも気を付けたい。歯周病は唾液の分泌量が減ることなどで口腔内が乾燥し、歯周病菌が増えることなどで発症する。とくに口渇感が乏しい中高年は、唾液が減っていることに気付かずに知らず知らずのうちに歯周病を進行させることもあるから要注意だ。「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長に聞いた。
「中高年の口の中が乾燥しやすいのは、唾液腺の衰えや薬の副作用、唾液が出にくい糖尿病や老人性うつ病など唾液量が減って口腔内が乾きやすい要素が多いからです」
しかも、猛暑下では睡眠不足や偏った食事により唾液の分泌を担う神経が乱れやすい。そうめんやうどんなど軟らかい食べ物を噛まずに流し込むことも多くなるため、通常の20~30倍分泌される食事中の唾液量も減る。
「ヒトは1日に500~600ミリリットルの唾液を分泌していますが、その99%は水分。猛暑で全身の水分が抜けて、唾液のもとである水分が減れば唾液量が減るのは当然です」
困ったことに中高年は唾液が減って自分の口腔内が乾いているかどうか自覚しにくい。