身なりは医者としての覚悟…白衣がヨレヨレの医者はどう?
――中山さんは都立駒込病院に勤務していた頃、同僚の外科医から「患者さんは一世一代の大勝負の手術を受けに病院に来ている。そこに、汚い白衣を着た君が来たら、どう思うか。そんな君に命を預けたいと思うだろうか」と疑問を投げかけられたそうですね。単に衛生面のことではなく、医者としての“覚悟”を説いた言葉ですが?
「医者は白衣に袖を通した瞬間に超人にならなければならないと思っています。患者さんの悲しみも苦しみもすべて受け止め、私を滅し、働く。病院でクリーニングをしてくれているのに、それでも白衣を替えないドクターもいます」
――では、いい病院は見た目でわかるのでしょうか。小さな病院より大病院の方が良さそうな気がしますが?
「これは私のポジションもありますから、お話しするのがつらい。ですが、ポジショントークをしないのが私の身上ですので、率直にお答えしましょう」
=つづく
(構成=稲川美穂子)