著者のコラム一覧
中山祐次郎外科医

1980年生まれ。鹿児島大学医学部卒。都立駒込病院大腸外科医師(非常勤)として10年勤務。現在は福島県郡山市の総合南東北病院に外科医として籍を置き、手術の日々を送る。著書に「医者の本音」(SBクリエイティブ)、小説「泣くな研修医」(幻冬舎)などがある。

身なりは医者としての覚悟…白衣がヨレヨレの医者はどう?

公開日: 更新日:

 ドラマ「ドクターX」の主人公、大門未知子(米倉涼子)は、普段はミニスカ、ピンヒールに白衣という派手ないでたちだ。もちろん、手術時はきちんと靴を履き替えている。いい医者は見た目でわかるのか?

「白衣が汚い、ヨレヨレな医者はやめておいた方がいいでしょう。肩にフケが落ちていたりする医者もたまに見かけます。多忙など理由はあると思いますが、自分のメンテナンスもできないような医者では、良質な医療を提供できないのではないかと個人的には思います」

 ――患者の話を聞かなかったり、コミュニケーションの取り方自体が苦手な医者もいます。外来で訪れた患者が「お腹が痛い」と訴えているのに、検査数値が正常であることを理由に「痛いはずがない」と答える医者も実際にいるようです。それは話して初めてわかることですが、第一印象も重要なのですね?

「どんなに忙しくとも、15分もあればシャワーを浴びることはできます。これは米国に留学していた時に見た光景ですが、白衣のままスーパーマーケットで買い物をしたり、公共の乗り物に乗っている人を見かけたことがあります。自分も汚れますし、周囲にも細菌をばらまくことになる。衛生管理上の観点から考えられません。というのも、白衣というのは、見た目ほどきれいなものではないのです。私は消化器を専門にしていますので、大便や吐瀉物は当たり前であり、まれに血液が付着することもあります。目に見えない汚染も多く、その病原体が医療従事者を介して感染することも少なくありません。それが多剤耐性菌(抗生剤の効かない細菌)であれば、なおのことです」

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