牛乳やウコンに医学的根拠なし 医師が教えるお酒の新常識
東北や九州の人がお酒が強い?
酒の強い弱いの違いは、“悪酔いの原因”とされるアセトアルデヒドの分解能力の差といわれる。筑波大元教授の原田勝二氏の調査が興味深い。
アセトアルデヒドは、肝臓の中のALDH(1型、2型=アルデヒド脱水素酵素)によって分解されるが、2型には遺伝的に活性が強い人と弱い人がいる。普通型、半欠損型、全欠損型があって、欧米人の大半は普通型だ。半欠損型はそこそこ飲めるタイプで、全欠損型は下戸だ。
日本人は半数が普通型、半欠損型は45%、全欠損型は5%。北海道から沖縄まで5000人以上を対象に調べたところ、北海道、東北、九州、沖縄地方に普通型の割合が多く、1位は秋田、次に鹿児島と岩手、最も少ないのが三重、次いで愛知だった。東北・九州がお酒に強いのは、科学的根拠があった。