過去のつらい出来事を書くだけで血圧低下「感情日記」の効果

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 なぜ、感情日記が血圧低下などに作用するのか? それは、心と体が密接につながっているからだ。最上氏によれば、感情日記によって心の奥底の感情に触れられる。

「すると押し殺していた本音の感情が解放され、苦悩が緩和し、そのあおりで崩れていた自律神経系・内分泌系・免疫系のバランスが回復します。結果、病気や体調不良が改善するのです」

 押し殺されていた感情は専門用語で「一次感情」と呼ばれる。喜怒哀楽などヒト以外の動物にもある原始的感情だ。これらはありのままに感じきると、自然に消え、問題にならない。しかし苦痛が強すぎると耐え難いからと目を背けるため、もとの出来事とは関係のない極端な考えや激怒、恨みといった激しい感情(「二次感情」)が生じる。

「一次感情と向き合わないためにわざわざ生じた人工的な二次反応ですから、有害ゴミと一緒で自然には消えません。ちょっとしたことで激怒したり自己嫌悪に陥ったり絶望感を抱いたりし、心身の自然治癒力を歪め、痛みや疲れ、めまいといった二次反応としての病的症状へと至らせます」

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