心臓・血管の専門医が解説 夏の正しい「塩分」の取り方

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 猛暑が続いている。「熱中症につながる脱水症状を予防するには、塩分を多めに摂取した方がいい」といわれるが本当だろうか。とくに日頃、塩分を控えるように言われている高血圧などの持病を抱えている人には、悩ましい問題だ。注意すべきポイントを公益財団法人「心臓血管研究所」(東京都港区)の山下武志所長に聞いた。

「夏は汗とともにミネラルが失われ、ミネラルの中で占める割合が大きいのがナトリウム(塩分)です。だからといって塩分の取り過ぎは要注意です。それについて解説しましょう」

 ミネラルは、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンと並ぶ5大栄養素のひとつ。欠乏しても過剰に取っても病気の原因になる。

 国は「健康増進法」で、ミネラルのうち13種類の元素(ナトリウム、亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ヨウ素、リン)を適切に摂取するよう定めている。

「ミネラルの中の塩分は、体の水分量や浸透圧を調節したり、神経の伝達、筋肉の収縮を行ったりするなど、体の機能を維持・調整するうえで大切な役割を果たしています」

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