著者のコラム一覧
清澤源弘自由が丘清澤眼科院長

1953年、長野県生まれ。東北大学医学部卒、同大学院修了。86年、仏原子力庁、翌年に米ペンシルベニア大学並びにウイリス眼科病院に留学。92年、東京医科歯科大眼科助教授。2005-2021年清澤眼科院長。2021年11月自由が丘清澤眼科を新たに開院。日本眼科学会専門医、日本眼科医会学術部委員、日本神経眼科学会名誉会員など。

潰瘍性大腸炎になると目にはどんな症状が出るのですか?

公開日: 更新日:

【Q】潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患には目にどのよう症状があらわれますか?(38歳会社員)

【A】安倍晋三首相が潰瘍性大腸炎の再発を理由に首相の座からの退陣を表明し、自民党総裁選が始まりました。潰瘍性大腸炎とクローン病は炎症性腸疾患と総称されます。しばしばその疾患を持つ患者さんが眼科にも紹介されます。今回は、この炎症性腸疾患でどのような眼疾患がどの程度の頻度でみられるのかをお話しします。

 炎症性腸疾患は原因不明の慢性疾患です。炎症性腸疾患の有病率は北米と北ヨーロッパで高いのですが、アジアでも都市化に伴って炎症性腸疾患の発生率と有病率が増加しています。 腸以外の症状は皮膚、関節、肝臓、そして目で発生する可能性があります。その眼科合併症の発生率は3・5%から43%と報告されています。

 眼科合併症には、一次性合併症と二次性合併症と併発症があります。一次性合併症は疾患活動性に関連していて、その状態はステロイド療法または外科的治療後に改善されます。二次性合併症は、強膜炎後のステロイド誘発性白内障や強膜軟化症などの一次性合併症の結果として発生するものです。自覚症状が無くて定期的な目の検査で見つかる偶発的合併症としては結膜炎とドライアイ症候群が含まれています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ