網膜円孔・網膜裂孔<3>レーザー照射で後頭部に軽い痛みが
ちなみにこの治療は、視力回復を目的としたものではないという。
高野さんは、待合室で座ったまま麻酔の目薬を挿入され、10分後、看護師から治療室に案内された。
「薄暗い部屋でした。マスク着用のままで結構ですと言われまして、診察台に顔を乗せますと、頭を固定するために、ねじり鉢巻きのようなバンドが締められました」(高野氏)
バンドで頭を固定する目的は、レーザーが照射されたとき、その衝撃で頭を後方に動かしてしまう患者もいるからだ。
治療は右目である。専用のレンズが装着され、レーザー治療が開始された。
「眼に強力なライトを浴びせられました。強い光で、眼底を観察しながらの施行です。レンズに、自分の眼に走っている毛細血管が、映されるように見えました。レーザーが照射されますと、心配するほどの痛みはありませんでしたが、後頭部周辺に、鈍痛のような軽い痛みを覚えましたね」
局部の網膜円孔・裂孔の周りにレーザーを照射し、網膜が隔離しないように焼き固める治療である。