新型コロナウイルス 細胞への侵入を許す新たな経路が浮上

公開日: 更新日:

 世界的な科学雑誌「サイエンス」10月号では、英国のブリストル大学の研究グループと、ミュンヘン工科大学・神経変性疾患ドイツセンターの合同研究グループの2本の研究論文が掲載された。どちらも、フーリンで切断されたS1の断面に血管増殖因子のひとつである、ニューロピリン1(NRP1)が結合することで、ウイルスのヒト細胞への侵入を媒介しているという内容だ。

 興味深いのはミュンヘン工科大学グループがNRP1により新型コロナウイルスの感染が進むとともにNRP1のモノクローナル抗体で感染を阻害することを示したと報告していることだ。本当ならNRP1を標的にした薬剤を用いれば、感染を抑えられる可能性がある。

 さらに新型コロナウイルスの感染性について、ACE2、TMPRSS2およびNRP1の単独および組み合わせの感染効果や、NRP1の組織内での分布、新型コロナウイルスの組織移行性との関係を詳細に調べた結果、ACE2がほとんどない状態でもNRP1が存在し、ウイルスレベルが高ければ感染することが証明されたという。東邦大学名誉教授の東丸貴信医師が言う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」