必要睡眠時間は6時間…中高年が8時間寝てはいけない理由
記者は50代に入ってからというもの、8時間睡眠ができなくなった。それより短い時間で目が覚めてしまう。体調はすこぶる良好なので問題はないと思うが、それでも “良い睡眠=8時間睡眠”説が頭にチラついてしまう。
「8時間睡眠説は不眠症治療の大きな妨げです。特に中年以降の場合、必要睡眠時間は6時間から6時間半と言われており、それ以上は寝ようと思っても眠れない人が大多数です。年齢を重ねれば重ねるほど、日々消費するエネルギー量が下がってくるので、睡眠時間も短くて大丈夫なように体が対応していくのです」と話すのは国際医療福祉大学熱海病院検査部・〆谷直人部長。
年齢に関係なく、長時間眠ることが“良い睡眠”であると考える人は多いが、実はそうではない。ポイントは「短時間であっても、いかに深い眠りを取れたか」。すなわち良い睡眠は「時間より質」なのだ。
では短い時間でも「ぐっすり寝た」と満足できるような、質の高い睡眠を確保するにはどんな方法があるのか。
簡単なのは、部屋を真っ暗にして眠ること。人は目に刺激が入ってこないだけでリラックスモードになり、眠りが深くなる。また、就寝前に、激しすぎない“適度な運動”を行うのも、良い睡眠を作り出す。