昭和の農村では日常だった 女性の「立ち小便」と専用小便器
サニスタンドは、日本でも1951年にTOTOから発売されています。64年に東京五輪が開催された旧国立競技場のトラック下につくられたトイレにも設置されていました。しかし、中腰での排尿には抵抗が強く、普及せずに71年には生産中止になっています。
このように男性のペニスは構造上便利なのですが、年を取ってくると不都合が起きてきます。男性の尿道は約20センチと長く、途中でS字状にカーブしています。前立腺肥大症などで尿の勢いが弱くなると、排尿後にペニスの根元より奥の尿道部分(球部尿道)に尿が残ってしまうのです。すると排尿後、ペニスをパンツにしまった後に尿が漏れる通称「ちょい漏れ」が起こるのです。ちょい漏れは男性の構造上の問題なので、立ち小便姿勢よりも洋式便座に座り小便姿勢の方が起こりやすいといわれます。いまの家庭のトイレの多くが洋式便座で、「汚れるから座ってして」と奥さんから言われている人も多いでしょう。そこで対策として「ミルキング」という排尿後の処置があります。やり方は、ペニスの下に手を入れ、睾丸の後ろから尿道を押し上げるように残っている尿を絞り出すのです。排尿後、2~3回繰り返してみてください。
女性の方で、男性のように立ち姿勢で前に尿を出す「立ち小便」を経験したい人は、専用グッズがあります。登山・アウトドアグッズで、漏斗(じょうご)型をしたトイレサポートがネット通販などで購入できます。