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佐野靖子ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師

ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師。順天堂大医学部卒。同大産婦人科入局後、非常勤助教を経て現職。医学博士、日本産婦人科学会専門医、日本女性医学学会専門医。専門は更年期障害、女性のヘルスケア。

普通のピルと生理の移動に使うピルは何が違うの?

公開日: 更新日:

 ではなぜ生理の移動に使うピルと普段から使うピルは違うのでしょうか。

 治療や避妊に普段から使用する低用量ピルの場合、生理の1日目から飲み始めて21日間程度続けます。生理直後から飲み始めるので比較的低い用量でも卵胞が育ち、排卵するのを抑えることができます。

 一方生理を移動させる、中でも1-2週間後に来る予定の生理を遅らせたい場合は生理予定日の5日前からピルを飲み始め、生理が来て欲しくない日まで続ける必要があります。この場合すでに排卵をしている時点からピルを飲むので、ある程度のホルモン量が入っていないと生理が来るのを抑えることができません。そこでホルモン量の多い中用量ピルを使います。

 ただこの場合飲み慣れないピルを飲みながら、旅行や試験などを迎えることになります。飲んでいる最中に気持ち悪くなって、支障が出てしまうこともあります。

■生理の移動は早めるのが断然おすすめ

 そこで余裕を持って予定がわかっている場合は、生理が来たらすぐに婦人科に行きましょう。そうすれば生理が来るのを早めることもできます。早める場合、生理が始まって5日以内から10日程度ピルを飲みます。飲み終わると3~4日程度で生理が起こり、本来は4週間後にくる生理を1週間程度早めることができ、大事なイベントの時にピルを飲んでいなくても大丈夫なのです。

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