著者のコラム一覧
佐野靖子ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師

ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師。順天堂大医学部卒。同大産婦人科入局後、非常勤助教を経て現職。医学博士、日本産婦人科学会専門医、日本女性医学学会専門医。専門は更年期障害、女性のヘルスケア。

低用量ピルが「生理痛」や「子宮内膜症」に効くのはなぜ?

公開日: 更新日:

 低用量ピルには生理痛を改善する作用があります。2008年には月経困難症の治療薬として承認され、保険適用薬として使用できるようになったことは以前の記事でも触れました。ただ特に未成年の患者さんの中には、家族に相談したところ反対されて…という方も少なくありません。そこで今回は「月経困難症や子宮内膜症の治療薬としての低用量ピル」にスポットを当てて、その効果と効能についてお話しします。

 低用量ピルの効果を理解するために、通常の生理周期の子宮内膜の変化について説明しましょう。通常の生理周期では生理が来ると、子宮内膜は次の排卵に備えて徐々に増殖し、厚くなります。子宮内膜は妊娠した場合、赤ちゃんのベッドになる部分です。排卵が起きると、厚くなった子宮内膜は卵が着床し育ちやすいようにふかふかに成熟していきます。

 ただし大体の周期では妊娠は成立せず、子宮内膜は維持できなくなります。そこで不要になった子宮内膜は排出され、生理が起こります。つまり普段の生理周期では毎回妊娠した場合に備えて子宮内膜は厚くなります。この厚くなった内膜を排出するために子宮が過度に収縮すると生理痛が起こります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動