今夏のコロナ急拡大は「デルタ株」だけが原因なのか? 新規感染者は1カ月で5.9倍へ
まずはデルタ株が大流行する前のデータとして「感染経路不明な新型コロナウイルス感染症新規入院患者の感染経路に関する記述の結果報告」について見てみたい。
これは、5月22日~6月29日に国立国際医療研究センター病院に入院した20歳以上の感染者のうち、感染経路が明確であった、意思疎通ができないなどの患者を除いた22人(男性17人、女性5人、年齢の中央値52.5歳、外国籍3人)の患者の発症14日前から前日までの行動歴や接触歴を聞き取り調査した結果だ。
それによると従来から感染リスクが高いとされる場面は24場面。そのうち88%にあたる21場面は飲食関係であり、92%となる22場面はマスクを外していたという。
とくに感染リスクが高いとされる発症7~4日前で従来から感染リスクが高いとされる場面でマスクもしていなかったのは次の通り。
ラーメン屋3、そば屋2、中華料理店2、友人と居酒屋1、和定食屋1、会社の食堂1、友人と外食1、ひとりで外食1、宅配サービスを頼んで4人で食事1、ボーカルのいるコンサートに参加1、コンビニ1、仕事後に同僚と1~2時間会話(同僚が陽性)3、出勤2、電車で移動1、徒歩で移動1、歯科処置1、理容院1だった。