これさえすれば血糖値が下がる…ワンポイント情報に騙されない
普段から食事制限をできていない人には絶対に言えない内容ですが……。もし、「好きな◎◎◎を我慢してやめている。つらくてたまらない」というようなら、少し気を抜き、1週間に1回は好きなものを存分に食べる日をつくってもいいでしょう。糖尿病は一生付き合っていかなければならない病気です。短い期間必死で頑張るより、長期的に取り組んだ方が、結果は良くなります。
最後にもうひとつ。糖尿病患者さんに伝えたいのは、エビデンスのある、正しい情報を入手してほしいということ。
テレビのワンポイント情報を信じてしまう患者さんが珍しくありません。「納豆を食べると血液がサラサラになる」「ヨーグルトで免疫力を上げる」など。「1つ何かをしたらすべて解決」ということは、病気治療ではあり得ません。
新しい情報に敏感になってほしい。糖尿病に限らず、病気の治療法、薬はどんどん進歩しています。数年前とガラリと変わってしまったことも数多くあります。自分が患う病気の情報に敏感になり、雑誌や新聞で新しい情報を得たら、切り抜いて主治医に「こんなこと書かれていたんだけど」と話すのも手です。今服用している薬より、もっと効き目が良い薬、服用回数が少なくて済む薬に替えられるチャンスかもしれません。
日本糖尿病学会の大きな目標は、糖尿病であっても健康な人と変わらない人生を送る。みなさんがそうなることを祈念しています。(おわり)