鼠径ヘルニアは放置するとヘルニア嵌頓や腸閉塞のリスク高める
典型的な症状は膨らみのみですが、違和感や痛みを伴う人もいます。軽く押すことで飛び出た腸は一時的に元にもどりますが、再びお腹に力を入れると膨らみ、これを繰り返すことになります。
そしてその膨らみを放置すると、次第に穴が大きくなっていき、病気として進行します。また、時として、飛び出した内臓がその穴にはまり込んで元に戻らなくなる、ヘルニア嵌頓や腸閉塞を起こす可能性があります。さらにそれが進むと、腸の血流が途絶えて腸の壊死といった場合も。そうなると激しい腹痛や嘔吐、発熱などの症状があらわれます。
当院ではそんな鼠径ヘルニアの手術に特化した設備を整え、腹腔鏡手術を行っています。
手術の内容は小さく開けた穴から棒状の手術機器を使い、人体に埋め込んでも問題がない素材で作られたメッシュで、弱くなった穴の部分を面で補強するものですが、手術は通常2~3人の医療者で行われ執刀医はもとより、助手として介助する者にも安定したスキルが要求されます。
そしてそれを可能にするためにさまざまな診療システムを取り入れ、合理化に努めてきました。日帰り手術も、その合理化の結果のひとつです。
入院の時間がないからと手術をなかなか受けられず、鼠径ヘルニアの症状に悩み、重症化の不安から解放されないままにいる人は、日帰り手術も検討してみてはいかがでしょうか?