「梅毒」が急増中! 実際の感染者数は報告を大きく上回る可能性
■経験を積んだ医師の診察を
1カ月以上前に性風俗を利用したなど感染の機会に思い当たる人は梅毒の可能性も考えるべき。その際、性感染症を多く診ている医師への受診がお勧めだ。
梅毒はさまざまな症状が出るため他の病気と間違われることがしばしばある。梅毒を疑って診断しないと診察はかなり難しい。
「さらに、梅毒には採血でできる2つの抗体検査があるのですが、過去に梅毒にかかったことがあれば、現在梅毒でなくても陽性と出ますし、梅毒のごく初期では2つの抗体検査ともに陰性となる。抗体がすべて陰性にもかかわらず明らかに梅毒の患者を、私は何人も見たことがあります」
梅毒かどうかを診断するには、抗体検査の結果だけに頼らず、患者自身の背景(性風俗の利用歴や従事歴など)と現在の症状を重要視する。これは、経験を積んだ医師でないとできない。
梅毒に感染しないよう、不特定多数の人との性行為を避ける。性感染症リスクの低い性行為に努める。そして、疑わしき症状があれば、速やかに調べる。
なお、梅毒の検査は多くの自治体の保健所などでも、HIV(エイズウイルス)の無料匿名検査と同時に受けられる。