大好きな炊きたての白いご飯を少しでもいいから食べたい
「体重は?」(私)
「60キロくらいかな」(患者)
「量ってみましょう……47.5キロですね。だいぶ減っているみたいですよ。ご飯は食べていますか?」(私)
「小皿にちょっとくらいですけど」(患者)
ご飯を炊いてくれる奥さまへ優しいまなざしを向けながら、自宅で大好きな炊きたてのご飯を食べる幸せを噛みしめるように、笑顔をこぼされていたのが印象的でした。
あえて入院をせず、ご自宅での在宅医療を選ばれる患者さんの中には、さまざまな思いやこだわりをお持ちの方が少なくありません。たとえそれが些細なことであっても、ご本人にとっては大切だということを、私たちは理解しています。