羊一頭コース 腹いっぱい食べても翌日の体脂肪に変化なし
最初から最後までほぼ羊のコース料理をいただいた。羊以外は、つくね団子に入れるピーマン、ご飯、鍋のキノコ類、締めの麺のみ。
「全国の羊を一頭買い」というだけあって、羊のタン、レバー、モモ、ウデ、スネ、スペアリブ、バラなどさまざま。その中で印象に残ったのが、羊のハツ(心臓)だ。
軟らかく、脂の量が適度なので羊らしさを存分に味わえつつ、でもあっさり。ハツはビタミンAやB2、鉄分が豊富な部位だそうで、体にもいい。羊のハツを食べられるお店はなかなかないので、貴重な体験だった。
羊といえば、冬の食品。東洋医学の考えでは、羊は「熱性」の性質を持つ食品で、体を温める作用がある。北京では、寒い冬に羊のしゃぶしゃぶをよく食べるのだとか。
羊はダイエット中にもオススメの食品として知られる。羊の赤身は発熱を促し、脂肪燃焼を高める。羊の脂身は人間の平熱より高い温度でないと溶けないため、体内で吸収されず排出されるとも聞いたことがある。さらに、羊に含まれるL-カルニチンというアミノ酸の一種は、脂肪酸を運び、効率よくエネルギーに変換する働きがあるそうだ。
羊のコースの内容は割とがっつり系で、ご飯も麺も食べたにもかかわらず、翌日の体重測定では体脂肪率が増えていなかった。肉を食べたいが太りたくない──。そんな日は、羊をどうぞ。