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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

90歳のがん患者「長生きの家系なので治療しなくてもいいだろうって」

公開日: 更新日:

 患者さんもご家族も、初めての在宅医療に戸惑うのは当然。可能なサポートの内容をまずはご説明することからスタートしました。

「お酒、たばこはどうですか?」(私)

「酒は若い頃は飲んでいたけど飲まないんです」(患者)

「今だって飲んでるでしょ」(妻)

「あんなのお酒の部類にならないよ。おちょこ1杯くらいだもん」(患者)

「大酒飲みではなかったんですね、おたばこは?」(私)

「吸ったことないです」(患者)

「今はこの階に奥さまと住んで、下の階には息子さんが住んでらっしゃる?」(私)

「2世帯です」(患者)

「他にご家族はいらっしゃるんですか?」(私)

「日本にはいないです。娘が海外に」(患者)

 在宅医療なら生活スタイルが制限されることも最低限で、患者さんが好きなように気兼ねなく生活できる--。こうお伝えすると自然と和やかなムードに。

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