荒井宏幸
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荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

【ものもらい】温めると早く治る──?むしろ悪化させる可能性あり

公開日: 更新日:

 ものもらいは、「麦粒腫」と「霰粒腫」の2種類に分類されます。前回の麦粒腫に続いて、今回は霰粒腫についてお話しします。

 霰粒腫は、袋に入った硬いコリコリとした芯があるしこりのこと。おできみたいなもの、と言えばわかりやすいでしょうか。このしこりは医学的には肉芽種と呼ばれており、袋の中身は分泌物。まぶたの中の瞼板という組織の中にできます。

 患者さんの自覚症状としては、充血や目やにが多くなるなどの症状はあっても、痛みやかゆみはあまりないことが多い。ですが、放置すると次第にしこりが大きくなり、外から見てもわかるようになりますし、ゴロゴロとした異物感や痛みを感じることも。

 また、霰粒腫の一種である急性化膿性霰粒腫(化膿性霰粒腫)になると、まぶたが腫れたり、押すと強い痛みを感じるなどの症状が出ます。自壊した場合は、患部から膿が出てきます。

 霰粒腫は、まぶたの中にあるマイボーム腺(まぶたの中に数十個並んでいる油を分泌する腺)からの分泌物(主に脂質)が排出されずに出口で詰まってしまうことが原因で発症します。

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