被災地では余った医薬品の対応が手つかずになりやすい
また、今回は2月に支援に入ったこともあり、「避難所に花粉症の薬を置いておいて欲しい」といった要望が寄せられました。ただ、これは災害医療なのか? と考えさせられたのも確かです。避難所の近隣にある薬局がすでに営業を再開している場合は、その薬局への営業妨害ともなりうるわけです。地域の経済を回すためにも、現地の薬局で購入していただくのが望ましいといえます。
今回は避難所に配置している医薬品の回収なども行いました。しかし、同じ珠洲市でも能登半島の北側部分などでは近隣に医薬品を購入できる薬局もなく、薬局まで悪路を1時間以上もかけて移動しなければならないケースもありました。道路も崩れていたり段差があったりして、夜間の移動は非常に危険です。こういった避難所では医薬品を回収せず逆に必要な物品の配送などのお手伝いも行いました。
支援活動では「必ずこうしなければいけない」ということはなく、臨機応変な対応がとても大切だと考えています。