腰痛に至らないまでも長年違和感を抱え、ある時急激に症状悪化
早速診察。前屈では変わりはないものの、後屈ではお尻の辺りに痛みがあるとのことで、MRIで画像診断をした結果、主病名は脊柱管狭窄症で副病名はすべり症との診断となりました。
このすべり症は、背骨を形成する椎骨がずれて痛みを生じる状態です。原因は大きく4つあります。まず、生まれつき背骨の発達に問題がある。次に、腰の曲げ伸ばしやひねりの繰り返しで腰椎の後方部分にひびが入るなどの分離状態になる。さらに、加齢などで椎間関節が疲労骨折を起こし、発症する。最後に椎間板変性によるものです。椎間板変性が起きると椎骨を支えるクッション機能が弱くなるため、すべりの要因となります。
症状として、腰痛が現れ、次第に下半身のしびれや歩行障害が起こる。すべり症が起こる部分に排泄機能をつかさどる神経が通っているため、排尿や排便に支障をきたすこともあります。男性は、これに当たるのではないかと推察されました。
3カ所の椎間板に特殊なジェルを針で注入するセルゲル法を実施。施術して3カ月後には全体的に軽くなったものの、依然として座ってから立ち上がると少ししびれが出るとのことでした。