注射いらずのインフルエンザワクチン「フルミスト」の効果 10月から接種スタート
国内で小児を対象に行われた臨床試験では、フルミストを接種した群は打っていない群と比較して、インフルエンザを発症するリスクが28.8%低下したと分かった。とりわけインフルエンザに感染した経験がない、あるいは大人に比べて感染回数が少ない小児は、フルミストの接種でIgA抗体がつきやすく感染予防に効果的なことから、今回は接種対象年齢が2~19歳未満に限定された。
フルミストは2003年にアメリカで認可され、現在、36の国と地域で承認されている。
「安全性と効果の高さから、日本でも10年以上前から医師が個人輸入して認可外接種を行うクリニックは少なくありませんでした。ただ、認可外ワクチンなため重篤な副作用が生じた際に『副作用被害救済制度』を受けられなかった。今回の薬事承認を受け、より多くのお子さんへ安心してお届けできるようになりました」
■1シーズン1回の接種でOK
フルミストの接種はいたって簡単だ。両側の鼻に専用のスプレーを使って0.1㏄ずつ噴射するだけ。接種後に鼻をすする必要はなく、万が一、接種直後にくしゃみをしたり、はなをかんだり、喉へ流れ落ちた液体をのみ込んでも問題ない。