若手社員を見て思う…「店員は腰が低いのが絶対」ではなくなった
その彼の未知なる実力を垣間見る出来事が起こります。ある日、例のご婦人が来店され、いつものように「今日は何をお探しですか」と声をかけると、なんと「家にエアコンをつけて欲しいんだけど」とオーダーをしたのだとか。よくよく聞いてみると、間取りは7LDKで全部で8台。しかも、「ガス給湯器やIHコンロも新調したい」のだとか。エアコンは、壁に取り付けるタイプのものだけでなく、天井埋め込み型もあり、浴室乾燥機なども含めると総額は300万円超え。もはや家電ではなく「設備」です。
これを現金でバーンと支払っていったというからかなりの金持ちなんでしょう。この後も、冷蔵庫や洗濯機なども購入していったといいますから相当な太客ですよね。
ひょっとすると、彼の熱心な接客は、何か嗅覚に基づいたものだったのかも。いやはや、ちょっとしたホストのような感じです。それにしても、その彼を採用した人事部はさすがです。接客業ですから昔から見た目採用はありましたが、昨今は特に顕著に感じます。そんな彼は「居心地がいいので絶対に辞めません」と話します。人材流出が叫ばれるこの業界、会社からするとありがたい人材ですよね。