政府のマイナ保険証強行に反旗! 原告団事務局長が明かす「対応義務化訴訟」に踏み切った医療現場の実態

公開日: 更新日:

「情報保護のためセキュリティー対策にも毎月約1万5000円の費用がかかっています。すでに回線に必要な光ファイバーが通っているような都市部ならいざ知らず、地方などはわざわざ回線を通さなければならない医院もあります。さらにはマイナ保険証移行に伴う高額なレセプト(診療報酬明細書)コンピューターの導入が国から推奨されており、その費用が数百万円かかり、これを捻出できないため廃業に追い込まれた医院もあります」(佐藤院長)

■「医療情報漏洩」の責任を負わされる可能性

 さらに深刻な問題は医療情報の漏洩だ。全国10万人以上の医師らが加盟する全国保険医団体連合会は「もし何らかの情報漏洩が起きた場合、責任はすべて医師や病院が負わされる可能性が高い」という。

「裁判では夫婦2人で経営している医院が、オンライン資格確認の義務化に伴い、オンライン化に必要な人件費が捻出できず廃業したことを陳述書として提出しました。今回のマイナ保険証の移行は医療界の意見を全く無視しています」(佐藤院長)

 帝国データバンクによると、今年1~10月の医療機関の倒産件数は55件と過去最多に上る。マイナ強行で今後も廃業が続出しかねない。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  4. 4

    広末涼子は免許証不所持で事故?→看護師暴行で芸能活動自粛…そのときW不倫騒動の鳥羽周作氏は

  5. 5

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  1. 6

    【い】井上忠夫(いのうえ・ただお)

  2. 7

    広末涼子“密着番組”を放送したフジテレビの間の悪さ…《怖いものなし》の制作姿勢に厳しい声 

  3. 8

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  4. 9

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  5. 10

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育