大正製薬HD(下)「国際派」の4代目・上原茂氏がグループの真のオーナーへ
大正製薬HDの新しいオーナーになる副社長の上原茂氏とはどんな人物なのか。1976年5月5日、上原明(現・大正製薬HD社長)の長男として東京都に生まれた。幼少時から“中興の祖”である曽祖父母の上原正吉・小枝夫妻から帝王学を授けられた。
幼稚舎、普通部、高校、大学と生粋の慶応ボーイ。慶応義塾大学商学部在学中に米ダートマス大学に留学。2000年、大正製薬に入社。同年、米製薬会社アボット・ラボラトリーズに転じ、薬学などを修業。04年から06年まで米国のビジネススクール、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院で学んだ。ネーティブに近い英語を使いこなす国際派だ。
06年、大正製薬に復帰。07年取締役、09年副社長、11年大正製薬HD副社長。12年HDの子会社の大正製薬社長に就任した。
会長兼社長の明氏は会長となり、持ち株会社大正製薬HDの会長兼社長は続投。明氏は1982年から大正製薬の社長を務めており、2012年に創業100周年を迎えるのを機に30年ぶりの代替わりに踏み切った。
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