どうなる? 中国不況で日本に流れたチャイナマネーの行方と東京の不動産価格
直近の問題としては、中国経済が急速に悪化しはじめていることです。とくに中国の不動産不況は深刻です。はたして、中国経済の悪化によって、日本に流れていたチャイナマネーはどうなるのでしょうか。
ポイントは、彼らの不動産購入の特徴は、投資目的だということです。自分たちが住むわけではない。よって価格の値上がりが続くか、現状を維持している分には保有を続けるはずです。更に、中国国内の経済が悪化するほど、日本に流れてくるかもしれません。
しかし、一転、日本の不動産が下落基調となれば、迷わず売り一色となるでしょう。住むために実需として購入している日本人とは、事情が大きく異なります。いったん下落基調になった場合、彼らの売り圧力は、相当強いものとなり、日本の不動産マーケットに大きな影響を与える恐れがあります。「自分が逃げ出すことができないならば、せめても命の次に大事な資産を外国へ逃がそう」と考える中国人にとって、逃避先(投資先)は日本だけではないのですから。
または、中国国内のビジネスが経済的不況により行き詰まり、資金需要が発生した場合、日本で保有する不動産を売却するケースも出てくるかもしれません。今後も日本の不動産価格はチャイナマネーの影響を少なからず受けることになるでしょう。