日経平均株価が4万円に迫る中…J-REIT(不動産投資信託)が低迷する3つの理由
「出社とリモートのハイブリッドな働き方の浸透で、オフィス面積を減らす企業が出てきました。東京都心部のオフィスビルでは昨年6月以降、空室率は多少下がっているとはいえ、5、6%と高い水準で推移しています」(長谷川高氏)
東証REIT指数はここ10年ほど1400~2200円のレンジで推移しているため、「投資妙味がある」との声も聞かれるが……。
「注意すべきは、どの立地にどんな物件を継続保有しているか。過度な借り入れをしていないか。災害リスクに対して分散が利いているか。親会社がコンプライアンスの利いた大手企業か。これらすべてが適正な場合、総じて利回りは低いですが、万が一の場合でも安定運用される可能性は高い」(長谷川高氏)
さらに、各REITが直近で新規購入した物件を精査すべきとのこと。
「どんなレベルの物件を購入しているか確認してください。素人でも投資しないような3等、4等立地の物件を購入しているケースが多々あります。このようなREITは親会社最優先の内輪の事情で投資を行っている可能性があり、コンプラの低さを投資家から見透かされ、当然株価は低迷しています」(長谷川高氏)
一方、REITは個人では保有できない大型優良物件に分散投資できる点など、メリットも決して少なくないという。