「経営のプロ」のはずが…コンサルタント業倒産続出 2024年は154件、過去最多更新のワケ
何とも皮肉な話だ。東京商工リサーチ(TSR)が10日、「経営コンサルタント業」の倒産状況を公表。昨年の倒産が前年比7.6%増の154件に達し、23年の143件を超えて過去最多を更新したという。
原因は販売不振や既往のシワ寄せなどを含む「不況型倒産」が最多102件(構成比66.2%)。TSRは〈「経営のプロ」とみられるコンサルタントも、事業再生やDX支援、M&Aなど、顧客のニーズが高度化しているなかで専門性が求められる時代に入り、経営環境の変化に対応するのは難しいようだ〉と分析している。
「倒産した約98%が資本金1億円未満の中小企業です。負債総額は、約128億円。平均は約8300万円と、決して高いわけではありません。コンサル業は開業ハードルが低い一方、経営のプロとはいえ、販売不振を背景に体力の続かない企業が続出しているようです。『医者の不養生』みたいなものでしょうか」(TSR情報本部・櫻井浩樹氏)
淘汰が進みそうだ。