釜本邦茂氏「本田がミランで活かすべきは、体の強さとキープ力」
ミラン入りした本田圭佑(27)は、上々の滑り出しと言っていいんじゃないかな。敵地でのデビュー戦では右ポスト直撃のシュートを放ち、先発した地元でのお披露目試合(イタリア杯)の後半早々にはゴールも決めてみせた。イタリア国内にも、大きなインパクトを残したと思うよ。「ミランの背番号10、なかなかやるじゃないか」と。
本田が海外で通用する部分は何か? 何よりも「体の強さ」、そして「抜群のキープ力」だ。
足が速く、ドリブルで何人も抜き去ってシュートに持ち込むタイプではない。小気味良いテンポで味方にパスを送る。そして動き直してリターンを受ける。必要以上にボールを保持せず、再び効果的なパスを送って攻撃のリズムを構築する。
これが本田のストロングポイントだが、こうした局面で「体の強さ」が大いに役立っている。
相手選手2、3人に囲まれ、ファウルまがいのアタックで体勢を崩しても、確実にボールをキープする。その間、チームメートは定位置に戻ったり、ひと息つく「時間的な余裕」も生まれる。