広島の“パンチョ”木下富雄 今は「カープ鳥」の名物大将

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 1970年代半ばから80年代にかけての広島カープの黄金時代。“パンチョ”のニックネームでファンに愛された内野手がいた。しぶといバッティングと誰もがうなる広い守備範囲で鳴らした木下富雄さん(63)だ。トレードマークだった口ヒゲが懐かしい。カープひと筋、引退後もコーチ、二軍監督として若手を指導し、解説者としても活躍していたが、さて、今どうしているのか。

 トレードマークだった口ヒゲがすっかり白くなった木下さんと会ったのは、広島市中区十日市町にある炭焼やきとり処「カープ鳥きのした」。

「7年前にボクがオーナー、長男が店長で始めたんだ。長男は亜細亜大学の野球部でピッチャーやってたんだけど、1年の時、将来は焼き肉屋をやりたいとかいって野球部を辞めちゃってね。何とか大学を卒業した年に狂牛病騒ぎがあり、焼き肉屋どころじゃなくなった。で、接客業の勉強のために家具店に就職したのよ」

「入社1年目で営業成績がトップになったらしい。客商売に向いてたんだろうね。家具店で5年勤めた頃、そろそろ独立したいというんで、女房のいとこが『野球鳥』(現在の『カープ鳥』)って焼き鳥店のフランチャイズの創業者だったから、焼き肉より焼き鳥の方がいいだろうと、その店でみっちり修業して、開店にこぎ着けたんだわ」

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