美辞麗句を並べ大騒ぎ…過熱する「羽生狂騒」のバカバカしさ
「いいかげんにしてもらいたい」と思っている人も少なくないだろう。
11月28日に開幕したNHK杯に強行出場した男子フィギュアスケートの羽生結弦(19)をめぐる騒ぎのことだ。
8日に行われた中国杯のフリー演技直前の練習で負傷。頭を打って血を流しながら強行出場したのを美談と騒いだのはもちろん、その後の周囲の「狂騒」はどう見たって異常である。
本人が「死を意識した」という重傷を負ったのだから、スケート連盟やコーチは本人が「出たい」と言っても完治するまで休ませればいいだけのこと。それをしない、いや、できないのは、浅田真央、高橋大輔の休養、引退によるスター不在で、連盟をはじめ周囲が羽生を担ぎ出すしかないからだ。
作家の吉川潮氏はこう話す。
「日本という国はいまだに戦時中の特攻精神というか、傷つきながら戦うことを美とする気質がある。そこに、テレビやスポンサーの思惑なんかが入り込み、筋書きをつくって強引に盛り上げようとする。周囲が意図的に羽生君に『休む』と言えない空気をつくっている。そう考えると、周りの大人が将来有望な選手を犠牲にしているとしか思えない。その期待に応えようとする羽生君も見ていて痛々しい」