教え子・成瀬がロッテからヤクルトに 本音は残りたかったはず
8月いっぱいで横浜高校を退任して3カ月が経過した。そのうちの約半分の40日間は、青森、静岡、滋賀、熊本、鹿児島の高校へ。島根では県の高野連からの依頼で監督への指導も行った。70歳の体で北へ南への飛行機移動はつらい。気圧の影響で目、耳、胃の調子がおかしくなった。
野球の話をすると、東北大会や近畿大会に出場した強豪チームもあるものの、どこも同様に基本ができていないと感じた。
キャッチボールの動きひとつ取ってもムダが多い。体の右側に来た球は右足を前に出して捕球し、左足を一歩踏み出して送球するのが正解。が、誰もできない。というより知らない。どんな球でも左足を前に出して捕ってからムダにステップしている。一歩のロスは「0・3秒」。それで走者の位置は1、2メートル違ってくる。
以前、「中継プレー編」で述べたが、指導へ行くと最初に必ず「走者一、二塁で右中間へ打球が飛んだ時の中継プレー」をやって監督とチームの力量を見ることにしている。これもどこの高校も正しい位置に内野手が中継に入れない。右往左往する選手を集めて、私はこう言うことにしている。