原発と一緒…新国立競技場を了承した「有識者」の“頭の中”

公開日: 更新日:

「巨額の費用がかかる新国立競技場は、原発問題と似ていますね」

 こう語るのはスポーツライターの工藤健策氏だ。

 整備費2520億円、完成後の50年間で必要な大規模改修費も昨年試算の約656億円から約1046億円に。まさに金食い虫の競技場は「有識者」と称されるメンバーが実施設計を了承し、2019年5月の完成へ向けて、今年10月に着工されることになった。

 会議のメンバーでもある遠藤利明五輪相は、「建物の特殊性という意味で費用が高いと言われれば確かに高いと思うが、ある程度はやむを得ない」と言ったが、冗談じゃない。前出の工藤氏がこう語る。

「そもそも有識者会議なんてものは、事業を進めたい側が『専門家に意見を聞きました』というアリバイづくりに過ぎない。NOと言う人は初めからメンバーにしません。しかも、東京五輪組織委員会の森喜朗会長(77)を筆頭に、ほとんどが60代後半から70代。40年先、50年先はおそらくこの世にいない。税金をジャブジャブ使って建設される新国立競技場がどうなろうと責任は取れない。そういう人たちが納税者無視で2500億円以上の箱ものをつくることを了承するなんてバカな話はない。原発再稼働を推進する政治家も同じです。放射性廃棄物、つまり核のゴミ処理問題も解決していないのに、原発を動かせという。核のゴミで子供たちがどうなろうと知ったこっちゃないのです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情