「保身ばかり考えている」 元球団社長が阪神フロントに大苦言
「ダメ虎」と揶揄された暗黒時代はともかく、いまの阪神のフロントはチームづくりに湯水のごとくカネを使っている。年俸総額は10年が12球団中2位、11年1位、12年1位、13年4位、14年3位、今年は4位。監督よりむしろ、勝って当然の資金を使いながら05年を最後に10年間もリーグ優勝から遠ざかっている無能なフロントこそ責めを負うべきではないか。
メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言った。
「メジャーでは資金力のあるチームほど投資効率を追求します。オーナーがこれだけの資金を投資するから、それに見合う結果を出すようにとGMや編成部門の責任者に注文をつける。結果が出なければ当然、責任を問われます。昨年まで4年連続地区優勝しながら、地区最下位に低迷するタイガースのドンブロウスキーをはじめ、今年はフィリーズ、レッドソックスなどあちこちでGMがクビになっています。大金を使ってチームを勝たせるのが彼らの仕事なのですからある意味、当然なのです」
それでもフロントが安閑としていられるのは人気球団でそこそこ潤っているからだろうが、なにしろこのご時世だ。親会社もいい加減、目を覚まして見切りをつけるべきではないか。球団はそもそもファンの入場料で成り立っている。節操のないカネの使い方をしていればやがて、ファンの気持ちも離れていくに違いない。