大坂なおみに何もできない日本テニス協会に未来はあるか
かつてラファエル・ナダルが楽天オープンから帰国する際、空港に送らなかった日本テニス協会の理事がこう言った。
「何もしないという、おもてなしもあります」
それからナダルの来日が絶えたのはともかく、このコメントには感心した。日本のテニスも捨てたものじゃないと思った。
さて、大坂なおみが女子テニスツアーのBNPパリバ・オープンで優勝した。年間4大会だけのプレミアマンダトリーのひとつで、全トップ選手に出場義務があるハイレベルな大会だ。
序盤で、マリア・シャラポワ、アグニエシュカ・ラドワンスカを、終盤に元女王のカロリナ・プリスコバ、現女王のシモナ・ハレプをなぎ倒した。
勝因として新コーチの存在が指摘されている。昨年11月からチームに加入したサーシャ・ベイジンはコーチの実績はなく、ヒッティングパートナーとしてセリーナ・ウィリアムズが評価した人物だ。選手を乗せるのがうまい。
大坂はおっとりした性格で、練習にはお父さんの助けが必要と打ち明けていたから、うってつけの人事だった。