前回屈辱のブラジルはネイマール以外の点取り屋が欲しい
日本代表とブラジル代表のような強豪国の違いのひとつは、大会のどこにチームのピークを持ってくるのか――ということだ。
ブラジルの場合はもちろんグループリーグではない。準決勝、そして決勝に向けて、緩やかに調子を上げていく。そのため最初の1、2試合は、ぐずぐずした試合内容となることが多い。今回のスイス戦もそうだった。
そして、見極めの場でもある。
W杯は特別な大会であると、参加経験のある選手は口を揃える。元日本代表監督だったジーコは「W杯には世界中の視線が注がれる。その熱狂がピッチの中に流れ込んでくるのだ」と教えてくれたことがあった。
その舞台の上で戦える選手であるか、どうか――。
ブラジルの中盤の選手の才能は世界屈指である。相手チームもブラジルを警戒するため、細かなパスをつなぎ、試合を支配することは難しくない。しかし、勝利は別問題だ。グループリーグは、相手のゴールをこじ開けられる選手を探す試合でもある。