人材難は深刻…Jリーグが外国人GKに席巻されている現実

公開日: 更新日:

 ロシアW杯の大きな特徴に「セットプレーによるゴール数が増えた」ことが挙げられる。決勝までの全64試合で169点。

 その中でセットプレーからのゴールは73点(総得点の43%)と過去最多を記録したのだ。

 このセットプレーからのゴールの増加は、今大会から正式に導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の影響が大きい。これまで審判団が見抜けなかったファールをVARは容赦なく暴き、フランスとクロアチアとの決勝戦でもフランスにPKが与えられ、勝敗の行方を大きく左右した。

「セットプレーが増えることで勝敗にGKの存在が大きく関与していることが、今まで以上にフォーカスされたW杯でした」と元日本代表GKの田口光久氏がこう言う。

「ベスト4に残った国々には、すべて能力の高いGKがゴールマウスを守っていました。GKにとって<能力の高さ>とは何か? それは<常に高いレベルで安定したプレーを披露する>ことに加え、大事な局面で<スーパーセーブを繰り出すことができる>に尽きるでしょう。W杯のような大きな大会を勝ち上がるには、この2つを併せ持ったGKが必要不可欠です。翻って日本代表の第1GK川島ですが、本大会前のテストマッチを見ていて『すべてのプレーで初動スピードが落ちている。W杯のレギュラーは厳しい』と指摘しました。実際、本大会ではミスが目立った。それでも全4試合に出場したことで32歳の第2GK東口は代表歴5、23歳の第3GK中村は代表歴4のままでロシアW杯を終えました。川島は代表から実質的に引退となるでしょうが、これから日本代表のレギュラーGKを誰に据えるにしても、東口と中村を含めて日本人GKの中で<コイツしかいない!>と即答できる選手が見当たらないのが実情です。人材不足は非常に深刻と言えます」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が