フェデラーとQF戦う錦織圭 GS連続5大会8強のインパクト
いずれにせよ、チャン不在で心身とも充実、安定したテニスを続けているのだから、必ずしもいまのチーム体制にオンブにダッコになる必要はない。今後に向けた自信にはなりそうだ。
さて、錦織はきょう10日夜の準々決勝でフェデラー(37=同3位)と対戦する。これまで3勝7敗と負け越しているし、フェデラーは全英で最多の8勝をマークしていて、サーフェスの中では芝が最も得意だ。
錦織はそのフェデラー戦に向け、「体調はいいし、芝で最高の相手とやれるのは楽しみ。速い展開でくるだろうし、これまでのようにラリーはできないと思う。どうやって戦うか考えて臨むつもり」と話しながら、「勝てると思ってる。怖さはあるけど、向かっていくだけなので」と言った。
全英で多くの収穫を得たからといって、それによって錦織がこれまでの壁を破れる保証はどこにもない。大きな大会でそれなりの結果を残し続ける安定性と、一度でいいからそこで頂点を極める爆発力はまったくの別物だからだ。
が、フェデラーに「勝てる」と言えるメンタリティーに、今後への一縷の望みを見いだせるのではないか――。